貨物鉄道事業者を新たに設立しようという者はいないか(2024.09.12)

 鉄道は、単に人やモノを簡単かつ大量に輸送できる交通機関であることにとどまらず、沿線の生活、文化、ひいてはそこに住む者の人生をより豊かにすることができるポテンシャルを有している。なぜ、そう言い切ることができるのか?それは、これを読む読者の皆様が、一旦、私のブログを読むのを中断して、あたり一面を見渡せば、その理由が一目瞭然でわかると思う。そう、(一種の学説、ととらえて差し支えないが)私は、(少なくともわが国において)私達の人生は、全て鉄道でできていると考えているからだ。これは、たとえ鉄道が廃線となった過疎地域であっても、現存する鉄道から恩恵を受けているため、決して大げさな表現ではない。山口の(社名だけ)鉄道会社も、今は地域の足を絶やすまいと、バス事業を通して活躍している。前身の鉄道がなければ、バスもおそらく走っていなかったのではないだろうか。

 さて、旅客鉄道は旧国鉄(現・JR各社と第三セクター)と私鉄に大きく分かれるが、貨物鉄道はJR貨物一社のみである。ん?貨物列車の中でもスーパーレールカーゴのように佐川急便のロゴをつけて佐川の貨物を載せている列車があるが、これは佐川が鉄道をやっているのではないのか?という疑問があるだろう。これは、佐川急便が当該列車を列車ごとJR貨物から貸し切っているから、このような外見となっているのである。運用主体それ自体は、JR貨物のようだ。

 で、私がなぜこのような話をしているかというと、、、読者の皆様もニュースで知っての通り、JR貨物がデータ改ざんなどの不正により全列車を(一時的に)停車させたという事件が起きた。で、上述の通り、わが国で全国規模で貨物鉄道事業を行っている会社はJR貨物一社のみであるから、JR貨物が列車の運行を停止したということは、全国の鉄道による物流が一斉にストップしたことを意味する。JR貨物のHPには「全国規模のネットワークを持つ、日本唯一の貨物鉄道会社」という強みをアピールしているが、これは同時に、本件のような不祥事が起きると、会社を超えて国や経済全体に大打撃を与えかねないという弱みをも意味することになる。他方で、5年以上前からずっと鉄道事業の経営に携わりたいと考えていた私は、まずは貨物鉄道だけでも携われるのならば、私の人生の理想に大きく近づくのではないかと思い立った。
 そこで私は、現代でも参入障壁が極めて高い貨物鉄道事業に、思い切って新規参入しようとする会社を探すことにしたのである。

 まともに事業をやろうとしたら採算が取れないことが、素人でもわかる貨物鉄道事業。しかし、国土の開発がし尽されており、人口増加の目処も立たない旅客鉄道事業の参入障壁が極めて高いのはわかるが(だからこそ買収手法を学ぶために、弁護士を目指しているのだが)、たった1社の独占状態である市場(しかもそのJR貨物も赤字)において、参入障壁を高めたまま放置していい理由にはならんだろう。

 法律の勉強を急ぎつつ、法律以外にもしっかりとアンテナを張り、必要に応じて行動していきたい。

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著者情報

大学法学部卒業後、電鉄系、法律事務所での勤務を経て、法科大学院へ進学する。果たして筆者は無事に司法試験と司法修習を突破し、「弁護士・外国法事務共同弁護士法人」を設立のうえ、日本を代表する大手事務所へ成長させられるのか!?
とある司法試験受験生のブログです。

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