英語も論点も、使えなければ意味がない(2024.08.18)

ビジネスの面で、この資格を取ったら役に立つ!と言われている資格があるらしい。

それが、「TOEIC」「簿記2級」である。

うん、、、小林一三風に言わせれば、まさに「閉口」である。

まず、厳密にいうとTOEICは資格ですらない。

TOEICは、英語を第二言語として使用するビジネスコミュニケーション能力を図るための試験だが、そもそもリスニングとリーディングのマーク式のみの試験だし、TOEICのスコアが高いからといって直ちにビジネス上で英語がペラペラと話せるとは限らない。文字を読み、言葉を聞く程度ならば、ポケトーク一つで十分である。特に、幼少期から現地で英語を鍛えられてきた方やいわゆるインター出身の方には、今からどれほどTOEICのスコアを上げたとしても、とても英語でのコミュニケーションではかなわない。むしろ彼ら彼女らに英語で挑もうとすることこそ愚行である。

したがって、企業が本当に英語を使える人材を欲するならば、TOEICで足切りするのではなく、会社独自の英語論述試験を課したり、英語によるグループディスカッション等を通した模擬戦を課したりすることで評価すべきである。

次に、簿記である。簿記は、私の記憶が正しければ、ある程度知名度の高い企業の人事曰く「とりあえず簿記2級はとっておけ」というから、簿記2級を受験する人が多いのではなかったか。たしかに、簿記のうち商業簿記については、会社法の分野でも時々出てくるから、会社法の理解促進に繋がる、、、のかもしれない。しかし、簿記を学習したからといって、公認会計士になるわけでもないのに、たかが簿記2級程度の知識で、社会で何ができるといえようか。私は社会に出て、この現実を突きつけられた。

そう、英語も経理も、使えなければ意味がない。

以上のことから、就活生が取り組むべき資格と、企業の人事が就活生に対して求める資格と、実際に企業が就活生に求める資格が、それぞれ合致していないといえる。よって、私は上記のように就活の内定目的で上記資格を取得することに対しては閉口である。

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著者情報

大学法学部卒業後、電鉄系、法律事務所での勤務を経て、法科大学院へ進学する。果たして筆者は無事に司法試験と司法修習を突破し、「弁護士・外国法事務共同弁護士法人」を設立のうえ、日本を代表する大手事務所へ成長させられるのか!?
とある司法試験受験生のブログです。

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