自習室内図書について(2024.02.23)

法科大学院には、自治会というものが存在する。(といっても、直近までは「あぁそんなものがあったなぁ」という程度に形骸化していたような気がするが、言い換えれば勉強に集中できる環境を極限まで高めさせてくれた自治会長が最強だったともいえそうである) それぞれ係なるものが本来は存在しており、役割も何名かに割り振られている・・・はずなのだが、コロナ禍や人数の減少もあって、少なくとも私は自治会に何の役割が存在するのか把握できてない(ひょっとすると事務局の方も含めて全員把握できない状態にあるのではないか)。

とりわけ、自習室内にはいつでも自習室で閲覧できる図書を法科大学院生の希望で置けるようにするための、「図書係」なるものが存在するのだが、もはや誰も手に取らないであろう約20年前の書籍が放置されていたり、最新の書籍に管理番号が割り振られなかったり、希望図書が予算の関係で否決されたりと、多忙であったとはいえお世辞にもずさんな管理ではないとはいえない状況が続いていた。

学生の中には、私も含めて、最新の書籍を充実させてほしい、論証集を置いて欲しい、古すぎる書籍は処分して欲しいなど、自習室内の図書に関する管理に不満を持つ者も学年を問わず少なくなかった。そこで私は、次期自治会長に対して、図書係を私にやらせてくれとお願いすることにした。業務内容等については後ほど把握することにしよう。

私が図書係として書籍を整理するメリットは主に3つ。①1年以上誰も使用しなかった書籍の断捨離により、最新の書籍を置くスペースを確保すること。同時に、手に取った書籍がほこりだらけなため手が炎症を起こす等の衛生上の観点からの大幅な最先端化・改善が図れること。②要望する図書について配架するよう迅速な対応ができるため、学生にとって最短の待ち時間で利用することができ、利便性が大幅に向上すること。③法律書籍にとどまらず、就活情報に関する書籍も依頼する予定であるから、自習室内図書を普段利用する必要の無い富裕層の学生にとっても意義のあるものになること、以上の3点にある。

特にメリット②については、アガルートや伊藤塾の書籍のうち、市販の書籍を配架することができるため(去年は予算の都合上否決されてしまったが)、自ら購入して徹底的に読み潰したあと、いつ売れるかわからないメルカリで売り飛ばすという作業を大幅に短縮できるだけではなく、実質無料で予備校で得られる知識を手に入れることができる。また、文科省への建前上、予備校のテキストや法律事務所への就活に関する書籍を置きづらい大学の図書館に代わる図書室という役割も、ここで確立させたいと思う所存である。

私の所属するローの学生の多くは、自習室に書籍を置かなくても、親の金で予備校代や書籍代を捻出することができるはずだ(これが原因かどうかわからないが、法科大学院図書室も、書籍棚がガラガラである部分が目立つ)。社会人学生は、かなり上の地位を獲得し、相応の年収と貯金を用いて自ら資金を捻出できる。しかし、私は残念なことに前者にも後者にも当てはまらない。自習室の図書は使用するごとに使用者の名前を横の管理表のようなものに書くのだが、私が入学してからは全体の約過半数を私の名前が占領している笑 このことからも、私にとっては必須だが、全体的には「そもそも自習室の図書は本当に必要なのか?」という疑問が生まれてくるだろう。

したがって、万が一にも「自習室の図書を廃止します」という事態に陥らないためにも、私が維持・管理・向上させることで私の生活を守るという行動に出ることにしたのだ。

ついでに、上位ローに遅れをとっている就活環境を上位ローに匹敵させるため、就活に対する最新・最先端の情報を自習室に置くことを、係の地位を用いて要望しようと思う。入学当初から就活で一歩出遅れているのであれば、迂回路を探す前にまずその出遅れを取り戻す方法をなぜ考えないのだろうか。

このように、多様な方が真に貴賤なく安心して就活に臨み、安心して司法試験の受験に集中できる環境を、私の出来る範囲でしっかりこなしていく経験を積むことで、今後の事務所設立の際のヒントとして活かされることを、私は願う。

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著者情報

大学法学部卒業後、電鉄系、法律事務所での勤務を経て、法科大学院へ進学する。果たして筆者は無事に司法試験と司法修習を突破し、「弁護士・外国法事務共同弁護士法人」を設立のうえ、日本を代表する大手事務所へ成長させられるのか!?
とある司法試験受験生のブログです。

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