秋学期の履修内容、どうしようか?(2024.08.24)

さて、昨日の成績発表によって、春学期の全ての単位の取得を確認した。

問題は、秋学期に履修する科目をどうしようか?という悩みである。
まず、訴訟実務基礎(刑事)について、担当の先生と履修要項、教務の先生との間で説明に食い違いがあり、ここで解釈を誤ると、在学中受験ができなくなる可能性がある。

個人的には、期末試験の回数が極めて多くなり、かつ、他のロー生との相対評価の影響で「フル単なのにGPA要件にひっかかって留年」というリスクを回避したいという考えから、来年の秋学期にまわしたいところである。しかし、履修要項によれば、「在学中受験を目指す者は、2 年次の必修科目に加えて、以下の法律基本科目(応用科目)および実務基礎科目を履修し単位を修得することが強く求められる。」として、訴訟実務基礎(刑事)を挙げているし、担当の先生も「在学中受験をするならばこの科目は必修となる」と、春学期の法曹倫理の期末試験終了後に説明していた。他方で、懇親会において、教務の先生から「仮に、(法律基本科目の応用科目の一つである刑事訴訟法Bなど)の単位がなかったとしても、その他の法律基本科目を18単位とれば、理論上在学中受験は可能」という旨の話もいただいている。ちなみに、訴訟実務基礎(刑事)は法律基本科目の応用科目ではない。そして、司法試験本試験の科目でもない(予備試験の論述には出てくる)し、3年生の履修においてどの前提科目にもなっていないから、この科目を履修しなかったからといって特段の不利益もない。

以上の事実をもとにして、さてさて、この「訴訟実務基礎(刑事)」を、2年生の秋学期でリスクを冒してまで本当に取るべき科目なのか検討する。

ここで仮に、春学期の時点で「民訴A」の単位が予想通りFになっていたとしよう。そうすると、民訴Aは上述した「強く求められる科目」に含まれているから、この科目だけを履修していないことを理由に在学中受験ができないと解するならば、「落とした単位数を他の科目でカバーして在学中受験の単位要件を満たす必要がある」といった発想にはならないはずである。したがって、訴訟実務基礎(刑事)を履修していないことのみを理由に在学中受験ができない、ということにはならないはずだろう。もしも上記単位を履修していなければ在学中受験ができないのならば、履修要項には「・・・修得することが強く求められる」ではなく、「・・・修得しなければならない」または「・・・修得することが要件となる」という表記になっているはずである。

よって、私は、訴訟実務基礎(刑事)の履修を3年に回すことにする。

・・・もしこの私の解釈に誤りがある!と指摘できる弊ロー生がいたら、早急に私のほうに指摘して欲しい。

次に、必修となっているが3年生でも履修可能である「○○B」という科目についてどうするか検討する。

ここで、上記の通り「刑訴Bを履修していなくとも他の科目で単位数をカバーすれば理論上は在学中受験が可能」ということを前提とすると、既に秋学期では行政法と(履修しないとそれだけで留年が確定する)民法Cを履修することが確定しているため、これだけで応用科目18単位を揃えることができる。
そうすると、秋学期に配置されている「商法B」「民訴B」「刑訴B」は、履修しないと留年が確定するわけではないし、3年生でも履修が可能であり、在学中受験も理論上は可能だから、わざわざ2年の秋学期に危険を冒してまで履修する必要はない。ただし、上記「○○B」という科目は、3年春学期の総合科目の前提科目となっているため、履修しないと春学期の総合科目が履修できないという不利益を受ける。

たしかに、「○○B」を履修しないことで、春学期の一部の総合科目の履修ができなくなる。しかし、この場合でも秋学期の総合科目の履修には何ら影響を受けないのだから、特段の不利益には繋がらない。

ただし、○○B科目全部を3年に回すと、今度は3年の秋学期の期末試験の数が7個になり、地獄を見ることとなる。
そこで、刑訴Bだけを履修して、その他の「民訴B」と「商法B」を3年に回せば、3年の春学期で民事法総合が履修できなくなるだけにとどまり、刑事法総合と公法総合は履修が可能になるから、試験の負担が分散されるのではなかろうか。

まとめると、私は、2年秋学期を何の履修計画もなく乗り切ろうとすると、期末で7科目を相手しなければならず、法曹コース等との間での相対評価で負けて留年リスクが高い。他方で、B科目のうち刑訴Bのみを履修すれば、期末で4科目だけを相手にすればよく、GPAで競り負けるリスクが格段に下がる。そして、ロー修了までに少なくとも13科目は期末筆記試験を受けなければならないが、以下の通り負担が軽減されることになる。

通常ルート(訴訟実務基礎(刑事)も2年秋で履修し、かつ、B科目も全て履修する)
2年秋:7科目、3年春:5科目、3年秋:1科目
私が考えるルート(刑訴B以外は3年に後回しとするルート)
2年秋:4科目、3年春:4科目、3年秋:5科目
刑訴Bも後回しにしたルート
2年秋:3科目、3年春:3科目、3年秋:7科目

ぶっちゃけ、司法試験本試験終了後に控える期末試験は、司法試験対策をしなくてよい分、期末試験に集中できる。しかし、2年春学期に受けた期末10科目の経験から、とても7科目を他のロー生に負けないようにするのは骨が折れる。したがって、2年秋学期の履修科目のうち、訴訟実務基礎(刑事)と商法B、民訴Bを後回しにして、そこに平常点実質80%の法哲学と私がもとから興味のあった金融法またはまちづくり法と親和性の高そうな「環境法の現代的課題」をぶち込むことで、進級要件を満たしつつ在学中受験の要件を満たすのが、今の私の現実的な履修計画になると思われる。

ちなみに、「在学中受験」で合格を目指しているならば、そもそもこのような小細工をせずに好成績を取れる実力がなければ、受験すること自体が無謀なのではないか?というごもっともな指摘を受けることが予想される。たしかに、在学中受験をすればその分ロー修了後の受験回数が1回分減ることになるし、正面から好成績を取る実力がなければ合格の見込みは薄いから、仰る通りといえよう。しかし、私は経済的理由から、5回全てを受験する前に、受験するための資金及び生活資金が底をつく可能性が極めて高い。なんなら、今の私の経済的状況を考えると、在学中に一発で合格するか、修了後1年目で合格しなければ、その後は先に生活資金が底をつくから、受験することすらできなくなる。
・・・そう、私の場合は、5振ならぬ、たった2振でOUTなのである。

したがって、私にとっては受験回数が1回減るか否かという点は問題にならない。今は、いかに安全に在学中受験と進級の要件を満たすかに集中すべき時なのである。

というわけで、長々と書いたが、GPAが思った以上に振るわない今、どの先生に履修の相談をしたらよいものかわからない。履修登録期間まであと1ヶ月あるものの、頭を抱えるべき喫緊の課題である。

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著者情報

大学法学部卒業後、電鉄系、法律事務所での勤務を経て、法科大学院へ進学する。果たして筆者は無事に司法試験と司法修習を突破し、「弁護士・外国法事務共同弁護士法人」を設立のうえ、日本を代表する大手事務所へ成長させられるのか!?
とある司法試験受験生のブログです。

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